TOPICS
2021.11.04
次世代コミュニケーションサイネージ ~メリット編~
デジタルサイネージのメリット・デメリット|導入前におさえておきたい基礎を解説
デジタルサイネージとは、電子的な表示機器を通してさまざまな場所で情報を発信するメディアの総称です。
本記事ではデジタルサイネージの導入を検討している人向けに、概要や種類など基本的なことから活用するメリット・デメリットもあわせて説明するので、今後のビジネスの発展に役立ててください。
デジタルサイネージとは
デジタルサイネージ(Digital Signage)は、表示機器を通して情報を発信するメディアを指します。すでにさまざまな場所で活用されていて、具体的には駅の案内パネルや自動販売機などで見かけることが多いです。
情報を表示するディスプレイをパソコンなどのコントローラーで操作する仕組みになっています。
デジタルサイネージはいくつかの呼び名があり、ダイナミックサイネージ、電子看板、アウト・ホーム・アドバタイジングと言われることもあります。
デジタルサイネージの仕組み
デジタルサイネージの仕組みは、再生方法の違いによって分類されます。再生方法はスタンドアロン型、ネットワーク型、インタラクティブ型の3種類です。詳しくは後述するのであわせて確認してください。
コンテンツ配信に必要な機器やシステム
デジタルサイネージでコンテンツ配信するためには、セットトップボックス(STB)が必要不可欠です。STBとはいわゆるプレーヤーでコンテンツを再生する機器を指し、ディスプレイに内蔵されている場合もあります。
またコンテンツの一元管理には、コンテンツマネジメントシステム(CMS)も重要です。配信する広告のスケジュールや表示する動画などを管理するシステムで、複数のデジタルサイネージを別の場所で活用する際に必要です。
デジタルサイネージ市場の成長
デジタルサイネージの市場は、年々拡大傾向にあります。2018年度に2,320億円だった国内の市場規模は、2024年度に4,180億円まで成長することが予想されています(株式会社矢野研究所による調査)。インバウンドに対応するために、日本語以外の言語が使用できる機器も増えている状況です。
今後電子機器を通して多様化するユーザーに適したコンテンツを提供できるデジタルサイネージを、新たな広告戦略として取り入れる企業が増えると考えるでしょう。
※参考:デジタルサイネージ市場に関する調査を実施(2020年) | ニュース・トピックス | 市場調査とマーケティングの矢野経済研究所
デジタルサイネージの種類
前述の通り、デジタルサイネージには3つの種類があります。この章でそれぞれの特徴やメリットを確認しましょう。
スタンドアロン型
オフライン型と呼ばれることもあるスタンドアロン型は、事前に機器へ再生するコンテンツを入れておくとディスプレイに情報が表示される仕組みです。具体的にはUSBなどにコンテンツを書き込んで、機器へ差し込みます。
シンプルな操作であるため、機械に慣れていない人でも使いやすいのが特徴です。
スタンドアロン型のメリット
スタンドアロン型はオフラインで使用するデジタルサイネージであるため、他のものと比較すると情報漏洩のリスクが低いメリットがあります。デジタルサイネージに興味はあるもののセキュリティリスクが気になるという人に、適しているでしょう。
またCMSを使用しないスタンドアロン型は、コストを削減しやすくなっています。
ネットワーク配信型
ネットワーク配信型のデジタルサイネージは、インターネットを使って各サイネージにデータを転送する仕組みです。オンライン型とも呼ばれており、インターネットを活用して複数台の機器を遠隔操作できるのが魅力です。
そのため離れた場所にある店舗で、同じ情報をディスプレイに表示させたい場合に適しています。
ネットワーク配信型のメリット
ネットワークを使用するデジタルサイネージであるため、情報更新をリアルタイムで行えます。旬な情報をすぐに配信したり、緊急性が高い内容の発信をしたりする場合はネットワーク配信型のデジタルサイネージがおすすめです。
遠隔操作ができるため、チェーン店など各店舗における情報配信の負担を軽減する際にも効果的です。
インタラクティブ型
インタラクティブ型は、ユーザーがタッチパネルを搭載したデジタルサイネージを操作することで情報が表示されます。そのため、タッチ型と呼ばれることもあります。
これまでに紹介したデジタルサイネージと違って、ユーザーが自分の知りたい情報を選択できるのが特徴です。すでに商品の売場や空港内の目的を探せるように、実用化されています。
インタラクティブ型のメリット
インタラクティブ型は、ユーザ自身が関心を持っている情報だけをスピーディに提供できます。この宣伝効果は高く、最先端の広告形式と評されている状況です。
また英語や中国語などの外国語表示に対応したインタラクティブ型のデジタルサイネージは、インバウンド対策としても有効です。外国語を話せる人材を用意しなくても、デジタルサイネージを設置するだけでスムーズに対応できます。
デジタルサイネージのメリット
デジタルサイネージにはさまざまなメリットが存在します。
目を引きやすい
デジタルサイネージは視認性が高く、動画や音で目を引きやすい特徴があります。通常の広告からデジタルサイネージに替えるだけで、効果を感じられるケースもあるでしょう。
動きがある広告は静止広告よりも表現の幅が広く、見る人に伝えられる情報量が多いのがポイントです。訴求力の高さを重視している場合に適しています。
設置場所の自由度が高い
屋内外を問わず、比較的自由に設置できる点もデジタルサイネージが持つメリットの1つです。機器のサイズも豊富であるため、設置場所の状況や広告の内容などにあわせて選択できます。
手間とコストを削減できる
通常の広告だと情報を変更する際に差し替えや撤去作業が必要になりますが、デジタルサイネージならこうした手間がかかりません。データの変更だけで配信する情報を替えられるため、人件費やスペースなどのコストの削減につながります。
従来よりも気軽に情報を変更できるので、いろいろなマーケティング施策に挑戦しやすくなるでしょう。
リアルタイムでの更新が可能
前述の通りですが、デジタルサイネージのなかにはリアルタイムで配信する情報を更新できるものがあります。たとえば天候にあわせておすすめのアイテムを変更するなど最新の情報を届けられます。
また緊急性の高い情報を瞬時に伝えられる点も、デジタルサイネージを導入するメリットです。
条件にあわせた情報の発信が可能
デジタルサイネージは時間帯によって発信する情報を簡単に変更できるため、訴求対象に合わせた効果的なアプローチが可能です。たとえば飲食店なら、朝の時間帯はモーニングメニュー、お昼過ぎにはカフェメニューなどのように活用できるでしょう。
効率よく販促活動を行いたいと考えているなら、この機会にデジタルサイネージの導入を検討してみてください。
デジタルサイネージのデメリット
メリットだけでなく、デメリットもあわせて確認しておきましょう。
初期費用やランニングコストがかかる
人件費などのコスト削減に有効なデジタルサイネージですが、紙媒体と比較すると初期費用が高額です。その他、設置環境の整備や電気代などのランニングコストもかかってきます。
安易に導入を決めるのではなく、初期費用とランニングコストを踏まえた費用計算を行ったうえで検討するようにしましょう。
故障する可能性がある
デジタルサイネージは機械であるため、紙の広告と違って故障する可能性があります。万が一、故障してしまうと修理が必要になり、その間の情報発信ができない可能性が高いです。
故障のリスクに備えるためにも、設置場所に応じた事前の対策が必要不可欠です。
デジタルサイネージの活用事例
実際にデジタルサイネージが活用されるシーンを紹介します。
広告
デジタルサイネージの基本的な活用方法は、広告です。屋内外を問わず比較的自由に設置できることもあり、人の目を引く広告としてうまく機能します。たとえば人通りが多いビル街、駅構内などでデジタルサイネージの広告を掲載すれば、必然的に情報を目にしてくれる多くなります。
店頭看板・POP
店頭に設置する看板やPOPにデジタルサイネージを設置すれば、当日のイベントスケジュールやそのときだけのキャンペーン情報などを即座に発信できます。公共施設やデパートの店舗、イベント会場などで活用されます。
また、来訪者に向けて必要な情報を伝達する方法も魅力的です。
お知らせ・総合案内大型店舗でのお知らせや地図・ガイドなどの案内表示
デジタルサイネージは病院の待合室での医療情報のお知らせなど、業種を問わず活用されています。機器に表示できるのは動きがあるものだけでなく、静止画の情報発信も可能です。
タッチパネル式のディスプレイを使って、ユーザーが必要とする地図情報やガイドの案内表示に対応している事例もあります。
アート
デジタルサイネージでアート性が高い広告を表示する活用方法も存在します。アートと鮮明な画像や動画、音声をうまく取り入れることで、広告自体が話題になる可能性があります。結果、企業イメージの向上につながる場合もあるでしょう。
またリラックス効果を目的に、装飾をデジタルサイネージで表示しているケースも増えている状況です。
デジタルサイネージに期待される新たな需要
デジタルサイネージはディスプレイのスペック向上や電力コストの削減などを背景に、今後は中小企業への需要増加が見込まれています。またスマートフォンと連携することで、新しいサービスが誕生する可能性もあるでしょう。
その他インバウンドでの活用、防災ソリューションとしてデジタルサイネージを活用する方法も考えられている段階です。
デジタルサイネージの導入価格
デジタルサイネージの価格の相場は、機器のサイズによって異なります。あくまでも目安ですがレンタルの相場は、1日2,000円前後~数万円が相場です。デジタルサイネージを購入する場合だと屋内型は10万~40万円、屋外型は40万~80万円程度かかります。
デジタルサイネージの導入に際して注意すること
デジタルサイネージを導入するためには、従来の広告方法と比較するとまとまった費用がかかります。そのため事前にコストを把握したうえで、冷静に導入を検討することが大切です。
また機器の設置場所によっては、工事が必要になるケースがあります。スムーズに情報発信するためにも、あらかじめ工事の必要性を確認しておきましょう。
まとめ
電子的な表示機器を通してさまざまな場所で情報発信をするデジタルサイネージは、ユーザーの目を引きやすく、コスト削減につながるなどのメリットが豊富です。従来の広告よりも費用はかかりますが、マーケティング施策として得られるものは大きいでしょう。
株式会社テックリンクのデジタルサイネージソリューションに依頼すれば、手間がかかるコンテンツ制作が不要です。数十種類のアプリケーションの中から放映コンテンツを自由に選択できるため、視認性の高いディスプレイを実現できます。
資料請求・お問い合わせはこちら
- 新着情報
- 2024.01.10 電子帳簿保存法とは?改正の内容や対応方法は?
- 2021.11.04 次世代コミュニケーションサイネージ ~事例編~
- 2021.10.07 業務支援だけではないメールアーカイブソリューション ~フィッシングメール編~
- 2021.10.07 ライブストリーミング機能・音声配信機能を実装した一括配信ソリューション
- 2023.06.01 施設への導入事例紹介
- 2020.11.11 商業施設・公共施設向け集客対策ソリューション
- 2020.11.11 教育機関・社内教育向けeラーニングソリューション
- 2021.11.04 次世代コミュニケーションサイネージ ~仕組み編~
- 2021.11.04 次世代コミュニケーションサイネージ ~メリット編~
- 2021.10.07 業務支援だけではないメールアーカイブソリューション ~スパムメール編~